課題
校舎の数だけ、同じ質問が発生していました。社内規程はどこに書いてあるのか。この手続きは誰に確認すればいいのか。マニュアルは整備されているのに、どのファイルのどこに書いてあるかが分からない。
結果として、本部の担当者に問い合わせが集中します。しかも答える人によって案内が微妙に違う。ベテランほど早く正確に答えられて、新しく入った人ほど時間がかかる。情報へのアクセスに差がついていました。
打ち手
社内規程・FAQ・業務マニュアルを横断で検索できる、社内向けのチャットボットをつくりました。
- 既存の文書を取り込み、意味のまとまりで区切って検索できる形に変換する
- 質問に対して、根拠になった文書を示しながら回答する
- 社内の誰でも使えるチャット画面を用意する
「それらしい答え」を返すだけのAIにはしませんでした。回答と一緒に出典を出すことで、読んだ人が自分で確認できます。規程まわりの質問は、答えが合っていることより「どこに書いてあるか」が分かることのほうが大事です。
進め方
最初から全文書を入れることはしていません。問い合わせの多い領域から入れて、使われ方を見ながら広げました。
文書の側にも手を入れています。人間が読む前提で書かれた文書は、見出しの付け方や表の作り方によって検索に乗りにくいことがあります。取り込みながら、どういう書き方だと引きやすいかを整理していきました。
この事例から言えること
社内チャットボットの成否は、AIの性能より「元の文書がどう書かれているか」で決まります。導入をきっかけに社内文書を棚卸しすることになるので、AIを入れなくても効く整理がついてくる、という副産物があります。
【公開前に埋める】相談時の具体的な状況/開発期間と体制/取り込んだ文書の種類と量/問い合わせ工数がどれだけ減ったか(実数)/利用している人数
