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Gemini 4 Argonとは?

AIテクノロジー蝦名樹読了 5分

Googleは2026年9月30日、新しいAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表しました。ソフトウェア開発や金融・法律分野の業務、サイバー防御など、長い工程と深い判断を必要とする仕事に重点を置いたモデルです。

Googleは2026年9月30日、新しいAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表しました。ソフトウェア開発や金融・法律分野の業務、サイバー防御など、長い工程と深い判断を必要とする仕事に重点を置いたモデルです。

まずは承認されたサイバー防御組織への限定提供が始まり、一般向けには今後、段階的に公開される予定です。

複雑な仕事を、長い工程まで進めるAI

Argonの特徴は、複数の手順にまたがる作業を継続して進める能力です。コードの不具合を調べて修正するだけでなく、金融情報の調査、法律文書の作成、図表や動画を読み取った分析などを想定しています。

ここで重要なのは、回答一つの正確さに加えて、調査や実装の途中でも目的を保ちながら作業を進められることです。Googleは、こうした能力を企業の実務に結び付けるモデルとしてArgonを位置付けています。

出力上限は100万トークンに

今回、出力の上限は従来の約6.4万トークンから100万トークンへ拡大しました。トークンとは、AIが文章やコードを処理するときの単位で、文字数と同じではありません。

これは、読み込める資料の量ではなく、モデルが生成できる側の上限です。長い推論や大規模なコード生成を、途中で上限に達することなく進める余地が広がります。

ただし、上限が大きいこと自体が、長い出力の正確さや仕事の完了を保証するわけではありません。

開発と業務自動化で、競合を上回る結果

実務に近い長期的なソフトウェア開発能力を測る「DeepSWE v1.1」では、Argonは77.9%を記録しました。Googleの比較表では、Claude Opus 5.5の74.2%、GPT-6 Astraの74.1%を上回っています。

業務の一連の工程を最後まで実行する能力を測る「AutomationBench」では51.3%。Claude Opus 5.5の42.5%、GPT-6 Astraの41.4%に対し、それぞれ8.8ポイント、9.9ポイント高い結果です。

金融分野の複数段階の調査を評価する「Vals Finance Agent v2」でも65.4%となり、Claude Opus 5.5の58.6%、GPT-6 Astraの53.5%を上回りました。開発だけでなく、専門的な情報を調べながら進める業務にも強みを示しています。

すべての分野で首位ではない

一方、端末上での作業能力を測る「Terminal-bench 4.0」では、Argonは57.4%で、Claude Opus 5.5の66.4%を下回りました。「FrontierSWE v2」でも55.0%となり、GPT-6 Astraの65.5%には届いていません。

今回の結果は、Argonがあらゆる仕事で最も優れていることを示すものではありません。どの種類の作業を任せるかによって、モデルの優劣は変わります。

また、比較にはGoogle自身が測定した結果と、外部の評価機関や各社の公表値が含まれています。すべての数値が、同じ実行環境で第三者により比較されたものではない点にも注意が必要です。

脆弱性の発見から修正まで支援

サイバー防御では、ソフトウェアの弱点である「脆弱性」を発見し、本当に問題があるかを検証して、修正する能力を備えるとしています。

Googleの内部評価では、脆弱性発見のスコアがGemini 3.8 Flash Cyberの71.0%から85.8%へ向上しました。一方、脆弱性の修正能力を評価する公開ベンチマーク「CWE-bench v1」では68.0%で、GPT-6 Astraと同じスコアです。

こうした能力は防御に役立つ一方、攻撃にも転用され得ます。そのためGoogleは、まず防御を担う組織に提供し、利用状況や安全対策を確認しながら公開範囲を広げる方針です。

誰が使える? 一般公開はいつ?

現在の提供経路は、信頼できる防御組織を対象とする「Fairwind Program」です。政府機関、医療・通信・金融などの重要インフラ事業者、主要な技術基盤を提供する企業などが優先され、利用には申請と審査が必要です。

参加組織の一部は、コードの修正を支援する「CodeMender」と組み合わせてArgonを利用できます。プログラムへの参加だけで、全組織がArgonを使えるという説明ではありません。

一般向けの展開は、有料API利用者とGoogle AI Ultra契約者から始める予定です。現時点では具体的な開始日が示されておらず、発表と同時に誰でも利用できる状態ではありません。

API料金はいくら?

公表された導入価格は、100万トークン当たり入力2ドル、出力10ドルです。導入期間終了後は、入力4ドル、出力20ドルになります。

再利用する入力を保存しておく「キャッシュ」を使った入力料金は、通常の入力価格から95%割引です。導入価格がいつ終了するかは、発表では明らかにされていません。

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