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GLM-Legalとは? 契約書の確認から証拠分析まで支援する法律特化AI

AIテクノロジー蝦名樹読了 5分

Z.aiは2026年10月12日、法律業務に特化したAI「GLM-Legal」を発表しました。GLM-5.3-Flashをベースに、契約書の確認、証拠の分析、法令への対応などを進められるよう追加学習したモデルです。

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Z.aiは2026年10月12日、法律業務に特化したAI「GLM-Legal」を発表しました。GLM-5.3-Flashをベースに、契約書の確認、証拠の分析、法令への対応などを進められるよう追加学習したモデルです。

特徴は、法律の質問に答えるだけでなく、複数の資料を読み、根拠を整理し、担当者が確認できる成果物まで仕上げることを重視している点です。現在は、法律事務所や企業の法務部門などに向けて、API利用の申請を受け付けています。

契約書の問題を具体的な修正案にする

公式が公開した例では、取引先を切り替えたい企業のために、ソフトウェアサービス契約の解約・引き継ぎ条項を確認しています。

Gugen研究所

ベースモデルが「解約の通知期間を短くする」「引き継ぎへの協力を求める」といった方向性を示すのに対し、GLM-Legalは、通知期間を60日から30日に短縮する案や、秘密保持・データ保護などの重大な違反では即時解約を認める案まで具体化しています。

さらに、既存の条項と照らし合わせて、返却すべき成果物の範囲や、最大90日間の移行支援も提案しています。契約書全体のつながりを踏まえて、交渉に使える修正案へ落とし込むことを目指しています。

複数の証拠をつなぎ、矛盾を整理する

証拠分析では、ソフトウェア開発をめぐる紛争の資料40件を読み、取引先の進捗報告と内部記録の食い違いを調べる例が紹介されています。

顧客向けの報告では「60%完了」とされている一方、内部資料では約41%と記録されていました。GLM-Legalは、この差に加えて、社内の警告や請求を続けるよう指示した記録、契約条項を関連づけて分析しています。

単に矛盾を指摘するだけでなく、どの資料が根拠なのか、その食い違いにどのような法的意味があり得るのかを説明します。ただし、公式の例でも最終的な結論を急がず、数値の測り方や残る要件を確認する必要性を示しています。

海外展開で必要な対応も整理する

もう一つの例は、シンガポール、マレーシア、インドネシアでウェブサイトを公開する際の個人情報保護への対応です。

GLM-Legalは、プライバシー通知の準備、アクセス解析や広告への同意記録、メール配信停止の管理、海外クラウドへのデータ移転などを、公開前に取り組む作業として整理しています。

共通して準備できる対策と、国ごとに確認すべき事項を分け、担当者が実行できる計画にする点が特徴です。これらは公式が示した作業例であり、あらゆる契約や国の法律で同じ品質を保証するものではありません。

実務課題の全項目合格率は19.2%

Z.aiの公表結果では、24の法律実務分野を扱う「Harvey LAB」で、GLM-Legalの全項目合格率は19.2%でした。ベースモデルのGLM-5.3-Flashは6.7%で、12.5ポイント改善しています。

この評価は、課題に設けられた条件をすべて満たした場合に合格とする厳しい方式です。資料の理解だけでなく、根拠や分析、成果物の要件まで満たせるかを見るもので、19.2%は法律業務全般の成功率を表しているわけではありません。

法律分野の推論を測る「LegalBench」は86.2で、ベースモデルの83.9から向上しました。公式の比較表ではKimi K3と同点で、Claude Fable 5の88.6に近い結果です。

中国の法律相談や事件分析、文書作成を評価する「PLawBench」は77.3でした。ベースモデルの73.8を上回り、Claude Fable 5の77.7に迫っています。これらはZ.aiが公表した比較結果で、日本法への対応力を直接示すものではありません。

法律知識と作業の進め方を一緒に改善

GLM-Legalでは、法律資料による追加学習に加え、数万の現実的な法律業務環境で、試行結果を使って行動を改善する強化学習を行っています。

同時に、資料やツールを管理し、AIの作業を進める実行基盤も改良しています。法律家から指摘された事実の見落とし、根拠の不備、形式のずれなどを、次の学習や作業手順の改善につなげる仕組みです。

法律知識を増やすことに加えて、依頼の条件を守りながら最後まで作業を進める能力を高めようとしています。

誰が使える? 料金と提供時期

ベータ版の対象として、法律事務所、法律関連サービスの開発企業、企業の法務部門、独立して活動する法律専門家が案内されています。

APIを利用したい場合は、公式の申請フォームで組織情報や連絡先、利用目的などを送信します。誰でもすぐに利用開始できる一般公開とは異なり、申請を通じて利用を相談する形です。発表時点では、GLM-Legal専用のAPI料金や無料枠は示されていません。

また、デスクトップ上で作業するAI基盤「AutoClaw」への対応も近日予定されています。公式は、契約書の修正をWordの変更履歴やコメントとして反映する使い方を紹介していますが、GLM-LegalのAutoClaw対応は今後の提供予定として案内されています。

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