
Claude Sonnet 5.5とは?上位モデルに迫る性能と、30%超の高速化
AIテクノロジー蝦名樹読了 4分Anthropicは2026年9月28日、新しいAIモデル「Claude Sonnet 5.5」を発表しました。従来のSonnet 5から、プログラミングや資料作成などの能力を引き上げ、回答の生成速度も30%超向上したとしています。
Anthropicは2026年9月28日、新しいAIモデル「Claude Sonnet 5.5」を発表しました。従来のSonnet 5から、プログラミングや資料作成などの能力を引き上げ、回答の生成速度も30%超向上したとしています。
今回の特徴は、日常的な仕事に使いやすいモデルでありながら、複数の評価で上位モデル「Claude Opus 5.5」に迫っていることです。性能だけでなく、作業を終えるまでの速さや費用も改善しています。
プログラミングの実行力が大きく向上
Anthropicの公表値で特に伸びが大きいのが、コマンドを使って複数段階の作業を進める能力を測る「Terminal-Bench 4.0」です。Sonnet 5の10.3%に対し、Sonnet 5.5は70.6%を記録しました。
実際の開発作業を基にした「CursorBench 4.0」でも、34.1%から55.5%へ向上しています。Opus 5.5の57.8%に近く、複数のファイルを読み、必要な修正を加えるような作業で進歩が見られます。
コードを提案するだけでなく、既存のプログラムを理解し、道具を使いながら作業を進める力が強まったことを示す結果です。
資料作成や業務の評価でもOpusに迫る
第三者評価機関のArtificial Analysisが実施した「GDPval-AA」では、Sonnet 5.5が1844、Opus 5.5が1846でした。さまざまな職業の実務に近い課題で、両モデルの評価がほぼ並んでいます。
長い工程を伴う知識業務の評価「AA-Briefcase」でも、Sonnet 5.5は1811、Opus 5.5は1822でした。調査した情報を整理し、成果物にまとめるような仕事でも、上位モデルに近い水準に達しています。
同機関の総合指標「Intelligence Index」では、最大の推論設定で56点を記録し、公開時点で2位となりました。首位のOpus 5.5との差は2点です。
速さと費用はどう変わるのか
Anthropicによると、Sonnet 5.5はSonnet 5より回答を30%超速く生成し、同社のテストでは作業当たりの費用が最大30%減りました。
これはAPIの単価を下げたという意味ではありません。同じ仕事を終えるために必要なトークン、つまりAIが処理する文章の単位を減らすことで、実際の費用を抑える仕組みです。
ただし、考える量を最大に設定すると事情が変わります。Artificial Analysisの総合評価では、1課題当たりの費用が7.60ドルとなり、Sonnet 5より約50%高くなりました。高い性能を引き出す設定では、処理量も大きく増えるためです。
そのため、日常業務は低めから中程度の設定で進め、難しい問題だけ設定を上げる使い方が考えられます。最大設定が常に最も経済的とは限りません。
Opusとはどう使い分けるのか
Sonnet 5.5が得意とするのは、バグ修正や文書・スライド・表計算の作成など、目的が比較的はっきりした仕事です。修正を何度も重ねる場面では、生成速度の向上も役立ちます。
一方、Anthropicは、継続的な判断が必要な複雑で自由度の高い仕事では、Opus 5.5が引き続き強いと説明しています。一部の評価が近くても、すべての仕事で同等になったわけではありません。
使い方とAPI料金
Sonnet 5.5は発表日から提供されており、一般ユーザーはClaudeのWeb版やiOS・Androidアプリで利用できます。開発者向けにはClaude Platformのほか、AWS、Google Cloud、Microsoft Azureでも提供されます。
APIではモデル名に「claude-sonnet-5-5」を指定します。通常料金は100万トークン当たり、入力が2ドル、出力が10ドルで、Sonnet 5と同じです。
入力内容を再利用するキャッシュや、処理をまとめて実行するバッチ処理にも対応します。公式案内では、キャッシュで最大90%、バッチ処理で50%の費用削減が可能とされています。アプリの月額契約とAPIの従量課金は別なので、開発への組み込みでは、このトークン単価と実際の処理量を基に費用を確認します。


